外国人っていつから増えてきたのか ~共存から共生へ~

今回は知らず知らずのうちに浸透していた「多文化共生」についてです。

 

最近の外国人関連の話題を耳にする時、この言葉がよく使われます。

主要都市では「多文化共生」を推進するための部署が役所に設けられていたりして、年々身近なものになっています。

 

そもそも多文化共生とは、平成2年の入管法(出入国管理及び難民認定法)の改正をきっかけに外国人がどんどん増えていく中で、多様な言語・文化背景を持った人々との「共存」の在り方が問われ始めた中で、平成16年にこのように定義されました。

「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくこと」(総務省:多文化共生の推進に関する研究会報告書より)

ここで公の場としては初めて「多文化共生」という言葉が使われました。

 

(総務省統計局 国勢調査2005より)

 

平成2年から平成17年までで外国人人口は約2倍になっています。

ちなみに、平成29年末時点の在留外国人数は256万1,848人(平成30年3月27日
法務省入国管理局「平成29年末現在における在留外国人数について(確定値)」より)ということで、平成2年の入管法改正から3倍程度に膨れ上がっていることになります。

 

私が子供の頃は外国人と言えば近くの団地に海外の方が住んでいた程度と記憶しているのですが、気づけば東京都内のコンビニはほとんど日本人から外国人のアルバイトに入れ替わっていますよね。

個人的な感覚ではありますが昔は「なんか外国人いるな・・・」という程度の「共存」という感覚から、「外国人が生活にも関わってきているな」という「共生」の感覚に時代と共に移行してきたのだと思っています。

既に多くの外国人が私たち日本人の生活に深く関わっています。

まずは多くの方が既に「共生」している事実を認識してくれることを願っています。

 

「国立国語研究所 ことば研究館 国語研の窓 第23号(2005年4月1日発行)」

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